ストレッチは身体を柔らかくするためにとても身近で、安全な運動です。
目的に合った方法・タイミングで行えば、何となく行っていた
ストレッチがさらに効果を出してくれます。
今回は身体にどんな変化をもたらしたい時に行うと効果的か、
ストレッチのいろいろな効果をご紹介します。
ストレッチを継続することで筋肉の緊張状態がほぐれやすくなります。
また、関節の可動域が広がりやすくなることも理由の一つとしてあげられます。
全身のストレッチを30分程度行い、その前後で脳波や自律神経活動が
どのように働いているかを測定する実験がありました。
その結果、前頭葉で発生するα波の増加や心拍数の低下が認められ、
ストレッチには副交感神経の働きを優位にさせ、
リラクゼーション効果をもたらす働きがあることが明らかになりました。
筋肉が硬くなっている場合は、すぐにはリラクゼーション効果を
感じにくいかもしれませんが、一度に伸ばそうとせずこまめに伸ばすようにしてみましょう。
もともと体が硬い方や、怪我や疲労などで柔軟性が落ちてしまった方もいるでしょう。
そのような場合は、気持ちよく伸ばせるところまで30秒程度伸ばし、
そのあとゆっくり大きく動かすことを意識してみてください。
最初は伸ばせなかったところも徐々に柔らかくなってくることを感じられます。
ストレッチを行う人の目的はさまざまあると思います。
ここからは、一人でも家で簡単にできるスタティックストレッチをご紹介します。
両足の裏を合わせてあぐらをかき、そのまま上体を前に倒します。
股関節(足の付け根あたり)から内ももあたりが伸びる感覚があったら、
よく伸びているということです。
余裕があれば両足のかかとをできるだけ手前に引き寄せます。
立ったまま、片手で同じ側の足の甲(もしくは足首)を持ち、お尻に引き付けます。
太ももの前が伸びるような感覚が得られます。
うつ伏せになった状態でも行えます。
片方の手をまっすぐ前に伸ばし、反対の手で
自分の身体の方に体をひねらないまま引き寄せます。
二の腕の外側が伸びる感覚があります。
片方の手をまっすぐ上に伸ばし、頭の後ろでひじから曲げます。
曲げたひじを反対の手で押さえます。
脇の下がよく伸びている感覚があります。
硬くなってしまっている体は不用意に伸ばしてしまうと、
腱や靭帯を傷めてしまう可能性があります。
トレーニングのあと体が冷えないうちに行うか、
お風呂上りなど体を十分温めてから行うようにしましょう。
筋肉の緊張をほどき、血流を戻すことで気分がゆるみ、
精神的にもリラックスすることが期待できます。
ストレッチは自分で強度が調整できる分、無理に伸ばしてしまうこともあります。
より効果を出すために、以下のようなことに気をつけてみましょう。
いきなり痛いところまで伸ばすとかえって筋が固まってしまいます。
最初の5~10秒は体が適度に伸びるためのウォーミングアップです。
伸ばしたい部分を意識しながらゆっくり20~30秒かけて伸ばしましょう。
深呼吸を続けることで緊張を緩和させる効果が期待できます。
またうつぶせで行う種目などは腹部が圧迫されることから
血圧の上昇が起こりやすく、深呼吸にはそれを防ぐ働きもあります。
運動で収縮した筋肉の長さを戻し、
神経反射を緩めるためにスタティックストレッチを取り入れましょう。
このとき、反動をつけずゆっくりと、使った筋肉を伸ばしてあげてください。
使った筋肉は左右均等でなく、その日によってもハリや
硬さが違うため、伸ばす時間を気にする必要はありません。
気持ちいいと感じるところまで、1回きりではなく
こまめに伸ばすようにしていくと効果的です。
体が硬くてストレッチは苦手…と思っていた方や、
ストレッチはしたほうがいいですよ、といわれていても
ついメインの運動ばかりで終えてしまっていた方も多いのではないでしょうか。
運動への効果、体の柔軟性を高くすることはもちろん、
リラクゼーション効果も得られるストレッチは心身共にいい影響を与えてくれます。
ぜひ取り入れてみてくださいね。
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